米イラン対立

アメリカのトランプ大統領は、今週出席する国連総会で、イランのロウハニ大統領との首脳会談を行わない考えを明らかにしました。アメリカはサウジアラビアの石油関連施設への攻撃にイランが関与したと主張し、国連総会の場で各国に理解を求める方針です。

トランプ大統領は22日、ホワイトハウスで記者団から国連総会に合わせて、イランのロウハニ大統領と会談するか聞かれ「可能性は排除しないが、会談するつもりはない」と述べて否定しました。

トランプ大統領は一時、イランとの首脳会談に意欲を示していました。しかし、サウジアラビアの石油関連施設への攻撃を受けて、アメリカはイランが関与したとして追加の制裁を科したほか、中東地域にアメリカ軍の部隊を追加で派遣すると発表し、圧力を強めていて、緊張緩和に向けた対話の機運は遠のいた形です。

ただ、これらの措置について、ポンペイオ国務長官は22日、ABCテレビに出演し「いずれも抑止のためであり、アメリカは平和的な解決を望んでいる」と述べ、外交的な解決を図る姿勢を強調しました。

そのうえで「国連があるのは、今回のように、ある国が別の国を攻撃した際に対応するためだ。国連が強い立場を打ち出すよう期待している」と述べ、国連総会の場で各国にアメリカの立場への理解を求める考えを示しました。