[国連 24日 ロイター] – トランプ米大統領は24日、国連総会で行った一般討論演説で、イランについて「血の欲望」があると批判し、同国に圧力を掛けるため米国に歩調を合わせるよう他国に要請した。同時に、平和に向けた道は残されているとも強調した。 

トランプ大統領は「すべての国は行動する義務がある。責任ある政府がイランの血の欲望を支援することはない」とし、「イランが脅迫的な行動を続ける限り、制裁は解除されず、強化されることになる」と言明した。さらに、イランが核兵器の追求を放棄しない限り、制裁を通じ同国の経済に圧力を掛け続けると確約した。 

同時に「われわれが望んでいるのはパートナーであり、敵ではない」と強調。「戦争を仕掛けることは誰にでもできるが、平和の道を選ぶのは最も勇敢なもののみだと米国は理解している」と語った。 

トランプ大統領の演説中、ロウハニ大統領はニューヨーク市内のホテルにとどまり、会場には姿を見せなかった。記者団に対しては、米国が対イラン制裁を解除すれば、2015年に締結した核合意の小幅な修正を巡り協議することに前向きと語った。 

マクロン仏大統領は記者団に対し、同日中にイラン核問題を巡り何らかの進展があることを期待していると語った。マクロン大統領は23日、ロウハニ大統領と会談した。 

また、トランプ大統領は演説で、中国と習近平国家主席に対しても厳しいメッセージを発した。中国がどのように香港での情勢に対応するかが注目されているとし、「中国の対応が将来の世界における中国の役割を大きく左右するだろう。われわれは習主席を偉大な指導者と考えている」と語った。 

米中通商交渉については「米中が合意できると期待する。合意は両国に恩恵をもたらす。しかし、米国民にとって不利な取引を受け入れることはない」と再表明した。