[ワシントン 4日 ロイター] – トランプ米大統領は、中国との通商合意に向け「絶好の機会」があると述べた。 

カドロー米国家経済会議(NEC)委員長によると、週明けの7、8日は次官級、10、11日はムニューシン米財務長官とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と劉鶴・中国副首相らによる閣僚級協議が行われる予定。 

トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し「中国は合意締結を試みている国で、合意締結に向けた絶好の機会がある」と指摘。「合意締結の可能性という観点では今が非常に重要な段階であり、合意に至れば、過去最大の通商合意になるだろう」と語った。 

また中国との通商合意と政敵である野党民主党のジョー・バイデン前副大統領を巡る調査を結び付けることは一切ないと言明した。

カドロー氏はこの日、米通商交渉チームは来週開催される中国との通商協議に「予断を持たず」臨むと語った。さらに、中国による金融サービス市場開放で進展することに期待を表明した。 

今回の協議でプラスのサプライズが生まれる可能性はあるとしつつも、憶測は控えるとした。さらに、米国が対中関税発動を一部延期し、中国が米農産品の購入を再開する中、過去数カ月で米中双方の「心理は和らいだ」とも述べた。 

カドロー氏は「すべてが検討される」とし、合意文書がまとまりつつあった5月の段階に戻ることを願うと語った。5月時点では、海外からの中国金融サービス企業への出資規制を緩和する内容も含まれていた。 

カドロー氏はFOXビジネスに対し、金融サービスセクターの開放といった良好な内容が今回も出てくる可能性があるとした上で、「私は可能性があると言っているに過ぎないが、良いニュースが伝わる可能性も排除すべきではない」と明るい見方を示した。 

議会で進められている大統領弾劾調査による米中協議への影響は「現時点では極めて軽微で、株式市場の心理に時折影響する程度」と述べた。同時に、香港で続いている大規模な抗議活動が影を落とす可能性があるとし、状況を注視していると述べた。