
【ニューヨーク時事】トルコがシリア北部のクルド人勢力に対する軍事作戦を開始したことをめぐり、ロシアは11日、軍事作戦の停止をトルコに求める米国作成の国連安保理の報道機関向け声明案に異議を唱え、声明の発表は見送られた。安保理外交筋が明らかにした。安保理の声明発表には全理事国の同意が必要。
シリアの後ろ盾ロシアはシリアに駐留する米軍の完全撤退を求めてきた。ロシアのネベンジャ国連大使は10日も記者団に、安保理の声明案は「違法な軍の駐留にも言及すべきだ」と主張し、安保理で声明案の合意は難しいとみられていた。シリア問題をめぐる安保理の機能不全を改めて露呈した。