- 環球時報の編集長、「最終的な合意への強い意志」とツイート
- ムニューシン長官、署名なければ12月予定の関税は発動へ
トランプ米大統領が自賛する米中通商合意の「第1段階」について、中国側は詳細を詰めるためのさらなる協議を早ければ今月末にも持ちたい意向だ。事情に詳しい複数関係者が明らかにした。習近平国家主席が署名に合意するのは、その後だという。
関係者の1人によると、中国政府は劉鶴副首相を筆頭とした代表団を派遣する可能性がある。来月チリで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて米中首脳が合意に署名できるよう、合意文書をまとめる狙いがある。
米国は週内に発動予定だった関税引き上げを見送ったが、12月に予定する関税引き上げについては保留している。中国はこの関税引き上げも撤回を望んでいると、別の関係者1人が述べた。非公開の交渉内容だとして関係者らは匿名を条件に語った。
米中が先週ワシントンで口頭でのみ合意した内容は、依然詳細が不明だ。トランプ大統領は中国の農産物購入拡大を「わが国の歴史上、偉大な農家に対する最大かつ最も素晴らしい合意」だと称賛した。一方、中国国営メディアは両国が「最終的な合意達成に向けて双方ともに努力することで一致した」とのみ伝えた。
環球時報の胡錫進編集長はツイッターで、「米中の通商協議は先週、膠着(こうちゃく)を打破した。両サイドとも最終的な合意にたどりつく強い意志がある」と投稿した。
ムニューシン米財務長官は14日にCNBCとのインタビューで、米中が第1段階の合意に署名できるよう両国当局者は今後数週間かけて作業すると述べた。これが実現しなければ、12月15日に予定している対中追加関税の発動に踏み切ると述べた。
原題:China Wants More Talks Before Signing Trade Deal With Trump (2)(抜粋)