[ルクセンブルク/ダブリン 15日 ロイター] – 英国の欧州連合(EU)離脱を巡る交渉は15日、ヤマ場を迎えている。英国とEUは17─18日に開かれるEU首脳会議での承認を目指し、新たな離脱協定案を巡り11時間に及ぶ協議を行った。 

関係者からは、新たな離脱協定文書で合意に近づいているとの声が聞かれる一方、バルニエEU首席交渉官はEU首脳会議での承認には15日中の合意が必要との認識を示しており、実際に合意にこぎ着けられるかはなお不透明だ。 

あるEU高官は、「(合意は)近いが、100%というわけではない」とし、「まだ詰める必要のある箇所が残されている」と述べた。別の高官は合意が近いと結論付けるのは「時期尚早」とした。 

アイルランドのバラッカー首相は記者団に対し、英EU間の交渉が「進展し、正しい方向に向かっている」としたものの、「17日のEU首脳会議に間に合うよう、新たな離脱協定文書をまとめることが可能かどうかは不透明だ」と述べた。 

ジョンソン首相の報道官は、建設的な協議が続いているとした上で、まだ多くの作業が残されていると語った。 

合意が近いとの期待から、外為市場ではポンドGBP=D3が対ドルで1.5%上昇し、5カ月ぶり高値を付けた。対ユーロEURGBP=D3でも約1.4%上昇した。