[ワシントン 22日 ロイター] – 米フェイスブック(FB.O)のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は23日に予定する下院金融サービス委員会での証言で、来年半ばに導入を計画する暗号資産(仮想通貨)「リブラ」に対する批判に配慮し、米規制当局の懸念を完全に解消するまで導入を遅らせることを支持する姿勢を示す見通し。22日公表された証言原稿で明らかになった。 

ザッカーバーグCEOはその中で、リブラは送金を容易にすることが目的であり、法定通貨との競合や金融政策に影響を及ぼすことは意図していないと強調。同時にリブラを導入する価値は十分にあるとし、「導入される必要があると確信している」と述べた。中国など他国でも同様の計画への投資が進められていると指摘。 

その上で、リブラ発行を巡り規制当局を回避することは望んでおらず、米規制当局すべてが納得するまで世界のどの地域においてもリブラの発行には踏み切らないと強調した。 

フェイスブックに対する批判も認識し、「フェイスブックが現時点でリブラの理想的なメッセンジャーでないことも理解している」と言及。「リブラに対する懸念が存在することを理解している。しかし企業によるこうした挑戦が阻止されれば、米国にとっても世界にとっても良い結果にはつながらない」との考えを示した。