[ニューヨーク 22日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ポンドが対ドルやユーロで下落。英下院が欧州連合(EU)離脱協定関連法案を3日間で高速審議するための議事進行動議(プログラム動議)を否決し、ジョンソン首相が目指す月末の離脱がほぼ不可能となったことを受けた動き。 

終盤の取引で、ポンド/ドルGBP=は0.62%安の1.288ドル。下院で採決が実施される前は可決への期待から、ポンドは一時5カ月半ぶりの高値を付ける場面もあった。 ポンドは対ユーロEURGBP=でも0.44%下落した。 

テンパスのバイスプレジデント、ジョン・ドイル氏は「明らかにポンドにはネガティブだ」としつつも、「過去数週間の水準を考えると、ポンドは依然かなり上昇している」と述べた。 

UBPの外為戦略責任者、ピーター・キンセラ氏は「離脱延期は不透明感を高める。つまり、ポンド/ドルが短期的に大幅上昇する見込みは小さいということだ」と述べた。 

英EU離脱を巡る懸念がくすぶる中、主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.17%高の97.494。 英EU離脱に加え、米中通商交渉を巡る不透明感から、ユーロ/ドルEUR=も0.19%安。 

カナダドルCAD=も対ドルで下落した。カナダで21日に実施された下院議会選挙は、中道左派の与党自由党が第1党を維持し、トルドー首相が続投する見通しとなった。ただ、単独過半数には届かず、今後は他党との協力が必要になるなど政権運営に不安を残す格好となった。 

ドル/円 
NY終値 108.47/108.50 
始値 108.57 
高値 108.62 
安値 108.45 

ユーロ/ドル 
NY終値 1.1124/1.1126 
始値 1.1141 
高値 1.1154 
安値 1.1119