- キャタピラー下方修正、ボーイングがMAXの年内再開見込む
- EU大使級会合、対トルコ制裁解除へ、フェイスブックCEO証言
23日の米株式市場では前日夕のテキサス・インスツルメンツの業績見通しが半導体株に売りを誘った一方、この日朝に決算を発表したキャタピラーとボーイングはともに上昇しました。貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱に左右されるのではなく、一昔前までは当たり前だった決算シーズン中の「ノーマルな」取引となりました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
生産縮小を好感
キャタピラーは通期の利益予想を下方修正した。7-9月は約3年ぶりの減益となり、主力の建機販売を押し下げた世界的な景気減速への懸念が深まった。ただ、株価は上昇に転じた。需要に合わせて生産を縮小するとCEOが発言したことが好感された。10-12月に10億ドル規模の自社株買いを行う方針に変更がないことも明らかになった。
年内再開
ボーイングは墜落事故を起こした737MAXについて、年内に運航再開の認可を得られると引き続き見込んでいる。同機の月間生産機数が2020年後半までに36%増の57機になると予想。737MAXの運航停止に伴う損失は7-9月に9億ドル増加し、92億ドルに達したという。しかし、顧客への補償で大規模な追加費用は発生しなかったと説明した。
延期期間で不一致
英国を除く欧州連合(EU)加盟27カ国は大使級会合で、英国が要請した離脱期限の延期を全会一致で支持した。外交当局者2人が明らかにした。期限の延期では一致したが、期間については決まらなかったという。英国の要請は3カ月の延期だが、フランスは11月15日までの短期間の延期を唱えているという。大使級会合は25日に再び開催される。
制裁解除
トランプ大統領は先週発動した対トルコ制裁を解除すると明らかにした。同国がシリアでの停戦合意を順守したと判断した。「われわれが不満に思うようなことが起こらない限り、制裁は解除される」と発表。トルコがクルド人武装勢力への攻撃を再開する場合は、制裁が再度科されることになると述べた。
リブラ
フェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が、同社の計画する仮想通貨「リブラ」について米下院金融委員会で証言。利点を訴えたが、議員らを納得させることはできなかった。質問はリブラにとどまらず、2020年の大統領選に向けた対策など多岐にわたった。委員長は他の「不備」が解決されるまでリブラ計画に取り組むべきではないと断じた。
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