9月の米耐久財受注統計では、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)が2カ月連続で減少した。コア資本財の出荷は、2016年以来の大幅減となった7月と同じ大きさで落ち込んだ。世界的な経済成長見通しが暗くなっていることや米中通商対立が、企業への重しとなっていることを示唆する新たな兆候だ。

キーポイント
・コア資本財の受注は前月比0.5%減
 ・市場予想の中央値は0.1%減
 ・前月は0.6%減(速報値0.4%減)に下方修正された
・全体の耐久財受注は前月比1.1%減
 ・5月以来の大幅減少
 ・市場予想中央値は0.7%減

  耐久財受注の弱さが続いていることは企業の設備投資の低調さを示唆しており、米連邦公開市場委員会(FOMC)が今月末の会合で3会合連続の利下げに踏み切る論拠を強める可能性がある。

  ムーディーズ・アナリティクスの金融政策調査責任者、ライアン・スイート氏は「製造業を取り巻く不確実性は多く、世界経済には脆弱(ぜいじゃく)さが見られる」と指摘。その上で、製造業が米経済に占める割合は相対的に小さいことからすると、「現在の景気拡大は製造業による大きな寄与なく維持できる」との見方を示した。

  9月の全体の耐久財受注減少は、輸送用機器が5月以来の大きさで落ち込んだことが影響している。

  国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア資本財の出荷は前月比0.7%減と、エコノミスト予想よりも大きなマイナス。変動の大きい輸送機器を除く耐久財受注は0.3%減。耐久財の在庫は0.5%増。前月は0.2%増だった。

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:U.S. Business-Equipment Orders Drop a Second Straight Month (1)(抜粋)