• 歳出が09年度以来の大幅な伸び、歳入の伸び上回る
  • 財政赤字は9840億ドル、12年度以来の高水準

米財政赤字は2019会計年度(18年10月-19年9月)にほぼ1兆ドルに拡大。12年度以来の高水準となった。トランプ大統領が実施した減税や歳出増加が背景。

財務省の25日発表によると、19年度の財政赤字は26%拡大して9840億ドル。これは国内総生産(GDP)の4.6%に相当する。財政赤字の増加はこれで4年連続となり、このままのペースで行くと、トランプ政権下で歴史的水準に拡大することを裏付けている。

19年度の歳出は8.2%伸びて計4兆4500億ドルと、伸び率は2009年以来の最大。軍事関連やヘルスケア、教育への支出が増えた。歳入は4%伸びて3兆4600億ドル。708億ドルの関税収入に支えられた。9月の財政収支は828億ドルの黒字。前年同月は1191億ドルの黒字だった。

ムニューシン米財務長官は統計に合わせて、「トランプ大統領の経済アジェンダが奏功している」とのコメントを発表。「米国が持続可能な財政軌道を進むためには、無駄で無責任な支出の削減に向け大統領の2020年予算案のような提案を実行に移さなくてはならない」と続けた。

原題:
U.S. Annual Budget Deficit Nears $1 Trillion With 26% Increase(抜粋)