[ワシントン 30日 ロイター] – 9月の連邦公開市場委員会(FOMC)以降に入手した情報は、労働市場が力強く推移し、経済活動が緩やかなペースで拡大していることを示している。雇用の伸びは概してここ数カ月堅調で、失業率は低いままだった。家計支出は力強いペースで増加したが、企業の設備投資と輸出は弱いままだ(remain weak)。前年同月比で見ると、全体のインフレ率と食品やエネルギー以外のインフレ率は2%を下回っている。将来のインフレを示す市場ベースの指標は低いままで、調査に基づいた長期的なインフレ期待の指標はあまり変わっていない。 

委員会は法律上与えられた責務に従って、雇用最大化と物価安定の促進を目指す。経済見通しに対する世界動向の影響や弱いインフレ圧力を考慮し、委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを1.50─1.75%に引き下げることを決定した。この動きは、経済活動の持続的な拡大、力強い労働市場の状況、委員会の対称的な目標である2%に近いインフレ率という結果がもたらされる可能性が高いとの委員会の見方を支えるが、この見通しに対する不透明感は残る。委員会は、FF金利の目標誘導レンジの適切な道筋を見極めるに当たり(as it assesses the appropriate path of the target range for the federal funds rate)、経済の見通しについて今後もたらされる情報の意味合いを引き続き注意深く監視する。 

FF金利の目標誘導レンジの将来的な調整の時期と規模を決めるに当たり、委員会は最大雇用の目標と対称的な2%のインフレ目標との比較で経済状況の実績と見通しを評価する。この評価は、労働市場の状況に関する指標、インフレ圧力やインフレ期待の指標、金融動向や国際情勢の解釈を含む幅広い情報を考慮する。 

政策決定の投票で賛成したのは、ジェローム・パウエル委員長、ジョン・ウィリアムズ副委員長、ミシェル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、ジェームズ・ブラード、リチャード・クラリダ、チャールズ・エバンス、ランダル・クオールズの各委員。反対はエスター・ジョージ委員とエリック・ローゼングレン委員で、今回の会合でFF金利の目標誘導レンジを1.75─2.00%に維持することが好ましいと考えた。