【香港時事】警官による新たな銃撃事件を受け、香港市民は11日、各地で怒りを爆発させた。金融企業が多く集まる香港島中心部の中環(セントラル)では、昼休みを利用して抗議デモが展開された。警官隊は催涙弾を撃ち込んだが、怒りが収まらない数千人の市民が道路を埋め尽くし、交通を遮断、「香港のために戦おう」と叫びながら行進した。
多くの企業が昼休みに入る午後1時ごろ、中環駅前にワイシャツ姿のサラリーマンらが続々と集まった。用意した傘を広げて盾にしながら、「香港に自由を」「五大要求に応えろ」などと叫びながら警官隊にじりじりと接近。緊張が高まる中、警官隊側は催涙弾を発射した。
警官隊が一度撤収した後も、市民は集まり続け、幹線道路の一部を占領。警察の暴力に対する独立調査委の設置や普通選挙の実施などを含む「五大要求」を示す5本の指を空に掲げながら、数百メートルにわたって行進した。一部の参加者はスプレーでスローガンを書き、銀行のガラス戸を破壊するなど暴徒化した。