【ニューヨーク時事】米エネルギー情報局(EIA)が29日発表した統計で、9月の米国の原油・石油製品の1日当たりの輸出量が、輸入量を上回ったことが分かった。シェールオイルの生産増が輸出を押し上げた。米ブルームバーグ通信によれば、単月で純輸出国となるのは政府の記録が残る1949年以来、70年間で初めて。
原油市場では、米国によるシェールオイル増産が相場の押し下げ要因になっている。一方、中東地域への依存度が低下することで同地域に対する米国の関与が薄まり、地政学的なリスクが高まる恐れもある。
9月の輸入は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国やペルシャ湾地域などからの分が大きく減り、前年同月比約12%減に落ち込んだ。これに対し輸出は約18%増となり、1日当たりで8万9000バレルの輸出超過となった。