フランスでは年金制度の改革に反発する労働組合が全国規模のストライキに踏み切り、全土で鉄道が運休しました。労働組合は少なくとも週明けの9日まではストライキを続けると発表し、もしクリスマス休暇まで続けば大きな影響が出かねないと懸念する声が広がっています。

  フランス政府は財政再建を進めるため、来週にも年金制度の改革案を公表する予定ですが、年金受給額が減額されるおそれがあるとして国鉄職員や教職員の労働組合などが反発し、5日から全国規模のストライキに踏み切りました。

  この影響で国鉄は全国の運行本数の9割が運休になり、パリの地下鉄やバスの運行本数も大幅に減る事態となりました。

 フランス全土ではおよそ250か所で年金改革に反対するデモも呼びかけられ、政府発表で80万人以上が参加しました。

 パリでデモに参加した48歳の小学校教員の女性は「年金改革には交渉が必要です。将来、労働者になる子どもたちのためにも闘わなければなりません」と話していました。

  一方、パリ市内ではデモ隊の一部が暴徒化し、治安部隊が催涙ガスを使って応じるなど緊迫した状況になりました。 労働組合は少なくとも週明けの9日まではストライキを続けると発表し、もしも大勢の人が移動するクリスマス休暇まで続けば、大きな影響が出かねないと懸念する声が広がっています。