【ニューヨーク時事】北朝鮮の金星国連大使は7日、声明を発表し、「米国と今、長い協議を行う必要はない。非核化は既に交渉のテーブルから下ろされた」と主張した。北朝鮮が米国との非核化交渉の期限とする年末が近づく中、交渉の打ち切りをちらつかせ、米国に速やかな対応を迫る狙いがあるとみられる。
北朝鮮のリ・テソン外務次官(米国担当)は3日の談話で、停滞する米朝協議に関し「クリスマスプレゼントに何を選ぶかは米国の決心に懸かっている」と述べ、年末までの譲歩を要求。米側の対応次第では、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射などを強行する可能性を示唆した。
金氏の声明はさらに踏み込んでおり、揺さぶりを強めた形。米国の求める「持続的で実質的な対話」についても、「内政課題のために朝米対話を利用する時間稼ぎの策略」と批判した。
トランプ米大統領は声明に対し、「北朝鮮が敵対的な行動を取れば驚く。(朝鮮労働党委員長の)金正恩氏とは非常に良い関係にあるし、双方ともそれが維持されることを望んでいる」と述べた。