• 米国は15日の追加関税先送りと中国想定、確認できずとクドロー氏
  • USMCA修正合意に3カ国署名、独ZEW改善、弾劾条項2項

米国株は下落。やや方向感を欠く展開でした。米国は15日に発動予定の対中関税引き上げを先送りするという中国当局者の見方が伝わりましたが、その後、トランプ政権の高官が最終決定には至っていないと発言。積極的にポジションを傾ける動きは見られませんでした。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

中国は先送りと想定

米国は15日に予定する対中関税引き上げを先送りするだろうと、中国の当局者はみている。事情に詳しい関係者が述べた。中国側は同日の追加関税発動の脅威を取り除くことで、貿易協議の第1段階でまとまっていない項目について話し合いを継続することが可能になると考えているという。米中両国は対象リストから関税免除品を選び出す作業をするのでなく、現在課されている関税を引き下げて緊張緩和を図ることに集中しているという。

まだテーブルに

一方、クドロー米大統領国家経済会議(NEC)委員長は、15日に予定している対中追加関税の発動が先送りされるかどうかの最終決定はなく、自身は確認できないと述べた。同日の発動を「依然として検討している」のが現実だと、ワシントンでのイベントで発言した。マルバニー米大統領首席補佐官代行は、発動するかどうかは15日までの状況の推移によるところが大きいだろうと述べた。

3カ国が署名

米国とメキシコ、カナダの代表らは、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の修正合意に調印した。3カ国の議会で批准される道が開かれた。下院民主党は修正を承認する姿勢。ペロシ下院議長は、修正合意が米国の労働者にとってより良いものだと述べた。

独指標が大幅改善

ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)がまとめた景気見通しを示す指数は12月にプラス圏を回復した。数カ月続いた独経済に対する悲観的な見方が反転した。今後6カ月間の期待指数は10.7と、2018年初め以来の高水準。4月以来で初めてプラスとなった。エコノミスト予想は0.3だった。

弾劾条項

米民主党はトランプ大統領の弾劾条項として権力乱用と議会妨害の2項を発表。来週にも下院本会議で採決の運びとなりそうだ。下院司法委のナドラー委員長は、トランプ氏が自分の再選を有利にするために外国政府に支援を求めたこと、さらに議会による調査を「例外なく頑として妨害した前例のない行為」に及んだことは、憲法が定める「重罪と軽罪」に該当すると発表した。

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