英国の欧州連合(EU)離脱に伴う移行期間を2020年の1年間に限定するジョンソン首相の計画は、英国とEUの関係が突然断絶するリスクを再燃させると、EU執行機関である欧州委員会の通商担当委員が述べた。
欧州委のサビーヌ・ウェイアンド貿易総局長は、ジョンソン首相が離脱移行期間の延長を一切回避する意向ならばEUもそれに基づき計画することになるだろうと述べた。
ウェイアンド局長は17日にブリュッセルで開かれた会合で、「移行期間を延長しないという英国の意向を真剣に受け止めるべきだと考えている」と述べ、「その事態に備える必要がある。つまり2020年末までに合意がまとまらなければまた崖っぷちの状況に直面することを、交渉において留意しなくてはならないということだ」と話した。
同局長はさらに「どのように進めていくのか、英国から話があるだろう」と述べた上で、「関税や数量制限を設けない自由貿易協定を目指すのであれば、公平な立場という条件が伴わなくてはならない」と続けた。
原題:EU Warns of Brexit Cliff as Johnson Rules Out Longer Transition(抜粋)