• 上院でのプロセス判明まで、ペロシ氏は弾劾マネジャー指名見合わせ
  • マコネル氏：稚拙な成果を恥じて、上院送付をためらっている

トランプ米大統領とマコネル上院院内総務ら共和党は上院で開かれる弾劾裁判に向けた手続きを巡り、ペロシ下院議長に非難の声を浴びせた。前日に下院本会議で弾劾決議案が可決された後、ペロシ氏は上院での弾劾裁判の規定が変更されるまで、同決議案の上院送付を見合わせる考えを示唆した。

マコネル氏は19日、ペロシ氏をはじめとする下院民主党は「自らの稚拙な仕事の成果が恥ずかし過ぎて、上院に送付することさえためらっているようだ」と上院の議場で述べた。またトランプ氏は「『何もしない党』は決議案に関して何もする考えがない」とツイートした。

下院本会議が18日夜、トランプ大統領を「権力乱用」と「議会妨害」で弾劾する決議案を賛成多数で可決した後、ペロシ氏は記者団に対し、「上院でのプロセスがどのようなものになるか明らかになるまで」弾劾マネジャーの指名を控えると述べた。この発言は、多くの下院民主党議員にとって意外なものだった。上院での弾劾裁判では、下院議員の一部が弾劾マネジャーとして検察官役を務める。

下院はもともと、19日に予定される上院での歳出法案採決が終わるまで弾劾決議案可決の上院通知を待つ方針だった。ペロシ議長は前日、上院への通知や弾劾マネジャー指名の先延ばしを少なくとも検討していることを示唆した。

議長は、「陪審員長が被疑者の弁護団と共謀しても構わないと米上院の院内総務が示しているが、これは重大な問題だ」とし、「正しいこととは思えない」と指摘。さらに、「これまでのところ、われわれにとって公正だと考えられることは何一つない。より公正な状況になることを願う」と述べた。

原題：McConnell, Trump Blast Pelosi Over Possible Impeachment Delay（抜粋）