- 取締役会が22日に臨時会合、全会一致でカルホーン氏指名-関係者
- 「信頼回復には経営首脳刷新が必要」と取締役会、株価は急伸
米ボーイングは23日、デニス・マレンバーグ最高経営責任者(CEO)が同日付で辞任したと発表した。737MAXの2回の墜落事故を受けて混乱のさなかにある同社は、以前には思いも寄らなかった岐路に立たされた。
ボーイングの23日の発表資料によれば、後任にはゼネラル・エレクトリック(GE)出身で10月から会長を務めているデービッド・カルホーン氏(62)が指名された。来年1月13日付でCEO兼社長に就任する。
今月、米連邦航空局(FAA)がボーイングに対し異例の非難を行い、同社は先週、737MAXの生産を1月に一時停止すると発表した。同機は墜落事故を受け、今年3月から運航が停止されている。
ボーイング取締役会は22日に臨時会合を開き、全会一致でマレンバーグ氏の後任にカルホーン氏を指名した。取締役会に近い関係者が明らかにした。1月13日まではグレッグ・スミス最高財務責任者(CFO)が暫定CEOを務める。またコンチネンタル航空を率いた経歴を持つラリー・ケルナー取締役が会長職を引き継ぐ。
737MAXの事故後、評判を落とし、財務も悪化した同社は現在、立て直しに努めている。
ボーイング取締役会は発表資料で、「規制当局や顧客など全ての利害関係者との関係修復に取り組む中で、社の信頼回復には経営首脳の刷新が必要だった」と説明した。
23日の米株式市場でボーイング株は急伸。一時3.8%高となった後、2.9%高の337.55ドルで取引を終えた。
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原題:Boeing Ousts CEO, Picks Chairman to Map Exit From Max Crisis (1)(抜粋)