• KBCのティールス氏は今年を高品質ワインを生むブドウ畑に例えた
  • 昨年12月まで続いていた米利上げサイクルが終わった

10年に1度の大きな反転がなければ、投資家は数日以内に10年に1度の大きな年間リターンを得ることになる。

  世界の主要な資産クラスが全体的に2009年以来で最も力強いパフォーマンスで19年を終えようとしている。事実上全ての資産が勝ち組となる驚くべき年となりそうだ。

  KBCアセット・マネジメントの投資運用部門責任者、ディルク・ティールス氏(ブリュッセル在勤)は「グランクリュ」だと、今年を高品質のワインを生み出すブドウ畑に例えた。

  年初来上昇率で見ると、米S&P500種株価指数は28%、世界の株式相場を示す指数は23%、世界のクレジット指数は10%、新興国市場のドル建てソブリン債指数は12%。古典的なセーフヘイブン(安全な避難先)資産とされる米国債と金(ゴールド)でさえ、それぞれ約7%、15%の値上がりだ。

  ただティールス氏は「今年初めに多く目にしたのは、昨年終盤で起きた調整の一部の巻き戻しだ」とも指摘。昨年9月末から見れば、S&P500株価指数の上昇率は約10%、世界の株価指数では7%未満に縮小する。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は18年12月時点でまだ政策金利を引き上げていたが、今年1月までには米利上げサイクルは終わっていた。

  ING銀行ウェルスマネジメント部門の投資マネジャー、シモン・ビールスマ氏は「金利が下がる中で、株式が相対的にまた魅力的になった。正直に言って、想定よりずっと良い年になった」と話した。

原題:
The World Is Days Away From the Best Asset Returns in a Decade(抜粋)