[ニューヨーク 24日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではクリスマスの祝日を控え、ドルは対ユーロで小動きとなった。一方、対ドルで5営業日連続で下落していた英ポンドは上向いた。終盤の取引でユーロは対ドルで0.02%安。 

バノックバーン・グローバル・フォレックス(ニューヨーク)の首席市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「クリスマス休暇を控え、すでに休場となっている市場もあり、開いている市場では商いは薄い」と指摘。こうした中、「ドルは他の大部分の主要通貨に対し強含んでいる」と述べた。 

主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.02%高の97.674。 

ドル指数は年初から約1.6%上昇。米経済が他の国の経済をアウトパフォームしていることもあり、リスク回避の姿勢が市場で強まる時はドルが買われる傾向があった。ただ、今月に入り米中が通商交渉で「第1段階」の合意に達したことを受け、通商問題を巡る緊張が緩和。ドルよりも通商問題に敏感な通貨の方が選好される傾向が出ている。 

豪ドルAUD=はこの日は対米ドルでほぼ横ばいだったが、約5カ月ぶりの高水準近辺にとどまっている。 

中国人民元はやや上昇。中国の李克強首相が23日、中小企業の借り入れコスト引き下げに向けた一段の措置を検討する方針を示し、これには銀行の預金準備率(RRR)の広範な「目標を絞った」引き下げなどが含まれるとしたことが押し上げ要因となった。終盤の取引でオフショア人民元CNH=は1ドル=7.0026元。 

カナダドルCAD=は対米ドルで0.13%安の1.316カナダドル。カナダ統計局が23日に発表した10月の国内総生産(GDP)は0.1%減と、予想の0.1%増に反して減少した。9月は0.1%増加しており、月次ベースの縮小は2月以来。米自動車産業のストライキによる影響がなどが重しとなった。 

英ポンドはこれまでの5営業日は対ドルで下落していたが、この日は安定化。0.2%高の1.2959ドルとなった。 

12日投開票の英総選挙ではジョンソン首相率いる与党・保守党が単独過半数議席を獲得。英ポンドは与党の地滑り的勝利を受け上昇したものの、現時点ではこの上昇分すべてが失われている。バノックバーンのチャンドラー氏は「総選挙以降、強気筋は『噂で買って事実で売れ』の格言通りにポジションを縮小したとみられる」と述べた。 

ドル/円 
NY終値 109.39/109.40 
始値 109.38 
高値 109.42 
安値 109.34 

ユーロ/ドル 
NY終値 1.1087/1.1089 
始値 1.1073 
高値 1.1093 
安値 1.1073