【北京時事】中国広東省の深セン市南山区人民法院(裁判所)は30日、2018年11月に遺伝子を効率よく改変する「ゲノム編集」技術を使ってエイズウイルス(HIV)に感染しないよう受精卵を操作して双子を誕生させたと公表した元南方科技大学副教授の賀建奎被告に対し、違法医療行為罪で懲役3年、罰金300万元(約4700万円)の実刑判決を言い渡した。営利目的で双子を含む赤ちゃん3人を誕生させたと認定した。国営新華社通信が伝えた。
判決によると、賀被告は16年以降、同省内の医療機関に勤める2人と共謀し、全員医師資格がないにもかかわらず、安全性や有効性が確認されていない受精卵のゲノム編集を行い、その結果、2人が妊娠し、ゲノム編集ベビー3人が生まれた。夫がHIVに感染した被験者夫婦を募集する際は偽造した倫理審査文書を使ったほか、改変した受精卵を子宮に戻す手術を担当した医師もだましたという。
共犯の1人には懲役2年の実刑、もう1人には懲役1年6月、執行猶予2年の判決を下した。