トランプ大統領
トランプ大統領 Photographer: Alex Edelman/Bloomberg

トランプ米大統領が下したイラン司令官殺害の決定は、中東からの米軍撤収という2016年の選挙公約に逆行しかねない動きだが、トランプ氏の忠実な支持者はこの決定を高く評価していることが世論調査で示された。

ミシガン州イートン郡の共和党員、ブライアン・ドローシャ氏は、2日のソレイマニ司令官への攻撃については高く評価する声がほとんどだとし、同司令官については「頭のおかしいテロリスト」と表現した。ミシガンは、16年の大統領選でトランプ氏が民主党ヒラリー・クリントン候補に僅差で勝利した州。

ドローシャ氏は「攻撃は非常に大きな影響を与えた」としつつ、「われわれには立ち向かう大統領がいる。ただじっと我慢などしないということを知らせたわけだ」と述べた。

トランプ氏は司令官殺害後に米国民に向けて行った演説で、攻撃の正当性を主張するとともに、イランに追加制裁を科す方針を示した。

演説後、取材に応じたドローシャ氏は大統領への支持をあらためて表明。大統領が事態に適切に対処していると「私は確信している」と述べた。

最近の世論調査では、今回のイランとの対立について党派に沿った明確な認識の相違が示された。

ソレイマニ司令官への攻撃後にロイター通信と市場調査会社イプソスが共同で実施した調査によれば、トランプ氏の対イラン政策について共和党員の約67%が強く支持、ないしある程度支持と回答。一方で民主党員の約69%は強く反対と答えた。

原題:
Trump’s Iran Strike Delights Supporters, Despite 2016 War Pledge(抜粋)