【ロンドン時事】13日付の英紙タイムズは、ヘンリー英王子と妻メーガン妃の主要公務「引退」表明の背景として、王子の兄ウィリアム王子からの「いじめ」があったと報じた。しかし、報道によれば不仲のはずの両王子は、報道を受けて直ちに連名で声明を発表。記事について「扇動的な言葉が使われており、不快で、潜在的に有害だ」と怒りをあらわにしている。

 同紙はヘンリー王子夫妻に「近い人物」の話として報じた。この人物は、ウィリアム王子の「いじめ」により王室から追い払われたと夫妻は考えていると主張。「彼女(メーガン妃)は(王室を)去りたがっている。(王族の一員であることが)自分にとって、うまくいっていないと思っている」と語った。板挟みのヘンリー王子は「(妻と王室の)どちらを選ぶか、強い圧力にさらされている」と解説している。

 さらに、ヘンリー王子がメーガン妃と交際を始めた当初からウィリアム王子は妃を歓迎していなかったと説明。弟の結婚以来、兄弟間の亀裂は修復されていないと述べたが、「いじめ」の具体的な内容は分かっていない。

 この記事を、王子らは声明で強く非難。「周辺の証言」を使った扇情的な報道が続いてきたことに怒りを爆発させた格好で、今回は話そのものが「でっち上げだ」と全面的に否定した。