[ニューヨーク 13日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場でドルはしっかり。一方、英ポンドは英国経済の成長の 弱さが示されたことで月内の利下げ観測が高まり、値下がりした。

今週の主要な米経済指標は、14日に消費者物価指数、16日に小売売上高が発表さ れる。ドルは10日発表の米雇用統計で雇用の伸びが鈍ったことを受け下落していた。英ポンドは、昨年11月の国内総生産(GDP)が前年比0.6%増と約7年ぶりの 鈍い伸びになったことから下落した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの外為戦略部門グローバル責任者、ウィン・シン氏 は英成長率について、「米経済は懸念もあるが、なお堅調な状態にあることを思い出させ た。米国以外は問題を抱えている」と述べた。

イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のブリハ委員は12日付の英紙フィ ナンシャル・タイムズ(FT)のインタビューで、国内の成長に関するデータに「早期か つ著しい改善」が見られない限り今月の政策会合で利下げに票を投じるとの考えを示した 。

ドル指数は97.35。一時は97.53まで上昇した。ポンドは対ド ルで0.48%安の1.2996ドル。一時1.2959ドルまで下げる場面もあった。米中通商合意の署名を15日に控え、オフショア人民元は5カ月半ぶりの高値 、円は7カ月半ぶりの安値を付けた。

人民元は、米国が中国の「為替操作国」認定の解除を検討しており、近く公表する半 期為替報告書の中で対応する見通しとブルームバーグが報じたことで、この日の高値に上 昇した。

RBCキャピタル・マーケッツのアダム・コール氏は、週末に大きな発表がなかった ことで、「市場はややリスクオンの動きになっている」と述べた。豪ドルは小幅高。これまで山火事による経済的被害を巡る懸念から売られてい たが、この日は一時1週間ぶり高値の1豪ドル=0.6919ドルを付けた。その後は0 .1%高の0.6908ドル。

ドル/円 NY午後3時 109.91/109.94
              始値         109.83
              高値         109.94
              安値         109.81
  ユーロ/ドル NY午後3時 1.1138/1.1139
              始値         1.1120
              高値         1.1146
              安値         1.1118