ロシアのプーチン大統領が憲法を改正し国の権力機構を大きく変える方針を示したことに対し、野党勢力は2024年の任期満了後も権力を維持するための布石だと反発し、首都モスクワで抗議デモを行いました。
ロシアのプーチン大統領は、今月15日の演説で憲法を改正して国の権力機構を大きく変える方針を示し、2024年の任期満了を見据えて、権力を維持するための布石を打ったとの見方が広がっています。
これに対し野党勢力は19日、11年前に殺害された民主派のジャーナリストを追悼する集会に合わせて、抗議のデモを行い、およそ1400人が、ロシアの憲法が書かれた冊子などを掲げて行進しました。
そして、プーチン大統領個人の権力を維持するための憲法改正に反対し、退任後は、権力の座から完全に退くよう訴えました。
デモ行進では、治安当局との衝突はありませんでしたが参加者8人が拘束されたということで、参加した女性は「権力機構を変えるよりも、国民に対する政治的な弾圧をやめるべきだ」と話していました。
一方、野党勢力の有力な指導者で人気ブロガーのナワリヌイ氏は今回のデモへの参加を見送り、憲法改正に反対する動きがロシアで今後、どの程度広がりを見せるかは不透明です。