【ダボス時事】世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)が21日、スイス東部ダボスで開幕した。環境活動家グレタ・トゥンベリさん(17)がパネル討論に出席し、「気候変動をめぐる客観的な情報を取り上げてこなかった」とメディアや政治家を痛烈に批判。政財界の大物が主役となりがちなダボス会議で、共に登壇した世界の10代の環境活動家らと存在感を示した。
高熱で前日の記者会見を中止したグレタさんは疲れた様子ながら、司会を務めた米タイム誌編集長の「ヘイトにどう対処するべきか」との質問に「もっと人々が知るべきことがある」と切り返し、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)報告書などの情報を読み上げた。その上で「(こうした情報を)繰り返し訴えてきたが、メディアも権力者も一度もその意味を取り上げてこなかった」と批判。「それでも私は訴え続ける」と語った。