【ワシントン時事】米上院で開かれたトランプ大統領の弾劾裁判は31日、野党民主党が求めていたボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)らの証人尋問について採決し、賛成49、反対51の反対多数で否決した。16日に開廷した弾劾裁判は、実質審理を終えた。
陪審員役の上院議員による評決は、2月5日午後4時(日本時間6日午前6時)に行われる。トランプ氏の罷免には上院議員の3分の2以上の賛成が必要で、無罪評決が下されるのは確実だ。
トランプ氏の弾劾訴追につながったウクライナ疑惑で、政権の外交・安保政策の司令塔だったボルトン氏は核心を知る人物とみられていた。採決では民主党と無所属の全員に加え共和党の2人が賛成票を投じたが、それ以外の共和党議員が反対で結束した。
共和党のマコネル上院院内総務は声明で「(民主党が多数派の)下院が完了した弾劾調査を上院で再開する必要はない」として、証人尋問への反対を正当化した。