[ワシントン 6日 ロイター] – バー米司法長官は6日、次世代通信規格「5G」通信網構築で中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が支配的な立場を得ないよう、米国と同盟国はフィンランドのノキアやスウェーデンのエリクソンの経営権取得を検討すべきとの見解を示した。
バー長官はファーウェイが及ぼす脅威に懸念を表明。その懸念に対処するために「米国がノキアまたはエリクソン、もしくは両社と提携する」案があるとし、提携は「米国が経営権を直接または米国や同盟国の民間企業の連合事業体を通じて取得することにより」実現する可能性があるとした。
また「これらの企業のいずれか、または両方の背後に米国の巨大市場と財力を置くことで、はるかに手強い競合企業となる」とし、「米国と同盟国はこうしたアプローチを積極的に検討する必要がある」と述べた。
ノキアとエリクソンの時価総額合計は約500億ドル。株式取得に用いる米政府の資金源や海外規制当局の承認の有無などは不明。
エリクソンはコメントを控えた。ノキアは現時点でコメント要請に応じていない。両社の株価はバー長官のコメントを受け、欧州市場で上昇した。
米政府による公開企業への投資は救済目的を除き珍しく、海外企業への投資はさらにまれな事例となる。