[ニューヨーク 6日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで4カ月ぶり、対円で2週間ぶり高値に上昇した。堅調な米経済指標に加え、中国で発生した新型コロナウイルスの懸念が 後退したことが背景。
安全資産とされる円やスイスフランは対ドルで4日続落。新型ウイルス封じ込めに向 けた中国政府の取り組みを受け、リスク許容度が高まった。
BKアセット・マネジメントのマネジングディレクター、キャシー・リエン氏は、米指標のそのほとんどが悪い内容ではないとした上で、「新型ウイルスは終息していきそう で、時間の問題だ。経済に対するウイルスの悪影響が指標で明らかになるまで、市場は引 き続き企業決算に注視するだろう」と述べた。
新華社によると、中国の習近平国家主席は、サウジアラビアのサルマン国王と電話会 談を行い、感染が拡大している新型コロナウイルスへの対応で、予防と封じ込めに向けた 対策でこれまでのところ良好な結果が得られていると指摘。これも市場の楽観論につなが った。
午後の取引でドルは対円で0.1%高の109.99円。対スイスフランCHF =では0.2%高の0.9756フラン。一方、ユーロは下落し、終盤は0.2%安の1.0978ドル。ドイツの昨年 12月の鉱工業受注指数が予想に反して前月比2.1%低下し、昨年2月以来の大幅な落 ち込みとなった。
ドル指数は98.572と、昨年10月中旬以来の水準を付けた。終盤の取引 では0.2%高の98.524。この日発表された新規失業保険申請件数や労働生産性の 米経済指標が好調だったことも支援した。一方、オフショア人民元は対ドルで横ばいの6.9786元だった。
ドル/円 NY終値 109.99/110.00
始値 109.91
高値 109.99
安値 109.83
ユーロ/ドル NY終値 1.0980/1.0981
始値 1.1000
高値 1.1004
安値 1.0965