【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)で緊急事態への対応を統括するマイク・ライアン氏は7日、新型コロナウイルスの集団感染が発生し、横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」について、秩序立った乗員乗客の下船などで、日本の当局と協力していく方針を示した。

クルーズ熱に冷や水 政府目標、一層遠く―新型肺炎

 ライアン氏は、ジュネーブでの記者会見で「現在は新たな感染者が出るたび、検疫期間が延びており、困難な状況だ」と指摘。「この悪循環を破る方法を見つける必要がある」と強調した。また、乗員乗客にとって物理的だけでなく心理面でも負担は大きいとして、メンタル面でのケアも重要だと述べた。

 一方、会見に同席したテドロス事務局長は、医療用マスクなど感染を防ぐ器具が買い占められ、医療スタッフに十分に行き届いていないことを問題視。「最大で需要は通常の100倍、価格は20倍」にもなっているとして、買い占めを慎むよう訴えた。