- 中国の米農産品購入が政権の期待下回る可能性-ホワイトハウス高官
- WHO「COVIDー19」と命名-「ウエステルダム」入港拒否続く
中国国家衛生健康委員会は12日、確認された新型コロナウイルス感染症例が11日に2015件増え、累計で4万4653件になったと発表した。同国の死者は97人増の1113人に上り、世界全体では1115人に達した。
中国国営新華社通信によれば、習近平国家主席は11日、インドネシアのジョコ大統領と電話で協議し、中国には新型ウイルス感染拡大との闘いに勝利し、設定した経済目標を達成する能力と自信があると表明した。
中国国家主席、経済目標の達成に自信-新型肺炎に勝つと表明
新型コロナウイルス感染拡大の影響を巡り、ホワイトハウスのオブライエン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は11日、中国との第1段階の貿易合意に基づく同国の米農産品購入がトランプ政権の期待を下回る可能性があると述べた。
中国農業農村省も11日、新型ウイルスの影響で第1段階合意で公約した米農産品購入が遅れる可能性があるとの見通しを示していた。ただ、年内には公約を実行できる公算が大きいとしている。
中国政府はこの日、新型ウイルスの影響が比較的小さい地域に対し、工業生産再開を加速させるよう通達。欧州エアバスの天津での事業再開を許可した。
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、ジュネーブで記者会見し、新型コロナウイルスによる病状を「COVIDー19」と名付けたと発表した。
一方、WHOによると、2月1日に香港を出発したクルーズ船「ウエステルダム」号は11日、新型ウイルス感染の疑いを巡りタイからも入港を拒否された。ウエステルダム号はこれまで台湾、日本、フィリピン、グアムからも入港しないよう求められていた。
同船を運航する米カーニバル傘下のホーランド・アメリカ・ラインは質問に答える形で、できるだけ早く入港するために当局と調整していると説明した。専門家によれば、このままいくと、乗客乗員2257人の同船は水や食料、燃料などが尽き、国際海洋法によって近隣国の受け入れが義務付けられるようになるまで入港できない可能性がある。
米国務省は11日、香港への渡航警戒レベルを4段階の下から2番目であるレベル2の「注意の強化」に引き上げた。従来は「通常の注意」だった。
原題:Deaths Hit 1,115; Xi Vows to Meet Economic Goals: Virus Update
Turned Away on Virus Fear, Cruise Ship Risks Running Low on Food (抜粋)