- 異例の演説公表は世論が後押しか、全人代の延期24日に検討へ
- 新たな対中規制を米検討か、フェイスブックが規制要求、カジノ再開
中国共産党の理論誌「求是」の名称は、真実の探求を意味し、絶大な権力を持っていた毛沢東との距離を鮮明にするため、鄧小平氏が改革開放路線で使った「事実求是」に由来します。最新の求是は一見、習近平国家主席の新型コロナウイルス対応に不手際がなかったと釈明しているようでありながら、逆に国民の不信感を高めていると指摘する声が上がっています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
世論の圧力
習国家主席が1月7日に行ったとする演説が公表されたが、専門家は理解に苦しんでいる。南京大学の顧粛教授は「極めて異例」の事態となった背景として、強まる世論の圧力を指摘した。新型ウイルスについて最初に警鐘を鳴らしながらも、当局によって罰せられた医師の李文亮氏が今月死去したことをきっかけに、当局の初動のまずさに対する国民の怒りが強まっている。
政治機能への打撃
中国は全国人民代表大会(全人代)の延期を検討していると、新華社通信が伝えた。3月5日に開幕予定の全人代が先送りされれば、数十年ぶりの延期となる。全人代常務委員会が24日に会議を開き、3月開催の延期を検討する。延期となれば、新型ウイルス問題が政府の基本的なメカニズムに打撃を与えたことを、共産党が認めた格好となる。
摩擦は続く
米政府は中国に対する新たな貿易規制として、米半導体製造機器の使用に制限を設けることを検討していると、ダウ・ジョーンズ通信(DJ)が報じた。米商務省がまとめようとしている規定変更案をに基づくと、華為技術(ファーウェイ)向けに半導体を製造する工場は、米当局にライセンスを申請しなくてはならなくなる。
規制してほしい
米フェイスブックは長年、厳しい規制を設けないよう各国政府に働き掛けてきたが、ここにきてユーザーの信頼を得るために新たな規制を求めている。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に寄稿し、「法的に適切だと人々が感じるような基準をわれわれが作り出さなければ、組織やテクノロジーは信用されない」と論じた。
カジノを再開
マカオ政府は20日のカジノ営業再開を認めた。マカオでは新型ウイルス感染例が10件確認されているが、地元保健当局が16日遅く発表した声明によれば、新たな感染例は12日連続で報告されていない。マカオのカジノ閉鎖は15日間の予定で、5日に始まった。
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