[ロンドン 17日 ロイター] – 欧州外為市場では、ユーロが約3年ぶりの安値に下落。中国の新型コロナウイルス対策を受け市場に落ち着きが見られ、人民元や豪ドルを支援する一方、ユーロ圏の低成長が懸念された。 

この日は主要な経済指標の発表がなかったが、市場ではドイツ欧州経済センター(ZEW)が18日に発表する景気期待指数、21日の購買担当者景気指数に注目している。 

先週の指標では特にドイツ経済の低迷がみられ、INGのアナリストは「ユーロ/ドルは今後数日間、今の下降トレンドが継続するとみている」と指摘。また、今週の指標はこのところのさえないデータと同じような内容になるとみられ、新型ウイルスの巡るユーロ圏経済への懸念も残ると述べた。 

午後の取引でユーロEUR=EBSは1.0836ドル。一時は2017年半ば以来の1.0817ドルまで下げた。 

17日は米市場がプレジデンツデーの祝日で休場。 

円は対ドルJPY=EBSで小幅安の1ドル=109.91円。内閣府が発表した2019年10─12月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス1.6%、年率換算でマイナス6.3%となった。5四半期ぶりのマイナス成長で、減少幅は2014年4─6月期以来の大きさ。 

ドル指数.DXYは99.145。一時は昨年10月以来の水準となる99.180まで上昇した。 中国の新型ウイルスの死者が前日から減少したことを受け、豪ドルAUD=D3は0.6717米ドルと横ばい。 オフショア人民元CNH=EBSは0.1%高の1ドル=6.9838元だった。 

ユーロ/ドル  1.0835 1.0839  EUR=
ドル/円 109.91 109.86  JPY=
ユーロ/円 119.12 119.08 EURJPY=