【北京時事】中国政府系研究機関の中国科学院シーサンパンナ熱帯植物園は23日までに、湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎について、1月上旬にウイルスが拡散したと指摘し、「当時の警告が広く周知されていれば、全国、全世界へのまん延は抑えられただろう」とする分析結果を公表した。
同機関は華南農業大学などと共同で、中国を含む12カ国で採取された新型コロナウイルスを分析した。その結果、ウイルスは昨年12月8日と1月6日に広く拡散したことが分かった。昨年末に新型肺炎に警鐘を鳴らした李文亮医師が警察に処分されており、改めて当時の対応が問われそうだ。
また、人から人への感染が始まった時期は昨年11月下旬~12月初めごろの可能性があることも判明した。同機関は、ウイルスの発生源は、武漢の海鮮市場ではなく、外部から市場に流入し急速に広がったと推定している。