2月29日、ギリシャ国境を望むトルコ北西部エディルネに集まる難民たち(AFP時事)
2月29日、ギリシャ国境を望むトルコ北西部エディルネに集まる難民たち(AFP時事)

 【エルサレム時事】トルコ西部の対ギリシャ国境に2月28日以降、トルコに滞在するシリア難民ら1万人以上が押し寄せ、強引に越境を図ろうとする動きが出ている。シリア北西部の情勢悪化でトルコに流入する難民がさらに増える事態が懸念される中、トルコ当局は欧州への移動を促す対応を取り始めたようだ。

トルコのエルドアン大統領=2月26日、アンカラ(AFP時事)
トルコのエルドアン大統領=2月26日、アンカラ(AFP時事)

 トルコのエルドアン大統領は29日の演説で「きのう(ギリシャ側に通じる)国境の門を開いた。(難民ら)1万8000人が越境したと思う。門は閉まらず、この状態が続く」と語った。国際移住機関(IOM)によると、対ギリシャ国境付近には少なくとも1万3000人が集結。ギリシャは受け入れを拒否しており、難民らは国境地帯で立ち往生を余儀なくされている。