アメリカ大統領選挙の野党・民主党の候補者選びは、全米14州で予備選挙を行うスーパーチューズデーの結果、中道派のバイデン前副大統領と左派のサンダース上院議員の2人に絞り込まれ、トランプ大統領との秋の本選挙に向けた指名争いは激しさを増しそうです。
アメリカ大統領選挙の民主党の候補者選びは3日、ヤマ場のスーパーチューズデーを迎え、全米14州で予備選挙が行われました。
バイデン前副大統領は、直前に撤退した中道派の有力候補の支持を受けてテキサス州やノースカロライナ州など南部を中心に10の州で勝利し、中道派の本命候補としての地位を確実にしました。
これに対し、序盤の4州の戦いで最有力候補に躍り出た左派のサンダース上院議員は、事前の世論調査では優勢だった多くの州でバイデン氏に敗れ、勝利したのは地元の東部バーモント州など3つの州にとどまっています。
ただ、党の大統領候補を選ぶ代議員の割り振りが最も多い西部カリフォルニア州では日本時間の午前5時半現在、集計率90%で、得票率はサンダース氏が33.6%、バイデン氏が24.9%と、サンダース氏がリードしています。
ABCテレビによりますと各候補者が獲得した代議員は
▽バイデン氏が433人、
▽サンダース氏が388人、
▽ウォーレン上院議員が36人、
▽ブルームバーグ前ニューヨーク市長が12人で
バイデン氏とサンダース氏が抜け出し、指名争いは事実上、この2人に絞り込まれました。
一方、巨額の資金を投じて支持を集めようとしたブルームバーグ氏は1勝もできず、一夜明けた4日、撤退してバイデン氏を支持すると表明しました。
トランプ大統領は4日、ホワイトハウスで記者団に対し、「バイデン氏が有利になったようだが、ウォーレン氏がサンダース氏を支持すれば情勢は一変する」と述べ、民主党内での中道派と左派の対立をあおりました。
民主党の候補者選びは来週10日には中西部ミシガン州など6つの州で予備選挙が行われる予定で、バイデン氏とサンダース氏による党の指名争いは、激しさを増すことになりそうです。