新型コロナウイルスの感染拡大を受け、名古屋市は六日、市南東部の高齢者向けデイサービス施設に対し、二週間の営業自粛を要請する方針を固めた。高齢者の感染者増加を受けた措置で、同日午後にも事業者に伝える。市によると、新型コロナウイルスを巡る同種の対応は全国で例がないという。
愛知県や名古屋市によると、県内では五日現在、同市内を中心に計五十七人の感染者が確認されている。大半は、六十歳以上の高齢者だった。このうち、二月二十九日から三月一日にかけ、同市緑区の南生協病院に入院している五十~八十代の女性三人の感染が判明。三人は入院前に市内の共同住宅で生活していた。その後、同じ場所にいたことがあるなど三人と接触のあった人の感染が、高齢者を中心に相次いでいた。
市は営業自粛に協力した施設に対し、支援策を検討する方針。