【ワシントン時事】米航空宇宙局(NASA)は5日、今夏に打ち上げ予定の無人火星探査機を「パーセベランス」(「不屈」)と命名すると発表した。歴代の火星探査機と同様、児童・生徒から名前を公募。今回はバージニア州の中学1年男子、アレクサンダー・マザーさんが名付け親となった。
次期探査機命名には約2万8000件の応募があり、教師や宇宙愛好家ら約4700人のボランティア審査員が最終候補を9件に絞り込んだ。77万人以上が参加したオンライン投票で「パーセベランス」に決まった。
NASAの研究責任者は「アレクサンダーさんや彼の級友は、火星(有人探査)を目指す世代。胸の躍る仕事には、どんなときも不屈の心が必要だ」と述べ、ふさわしい名前だと称賛した。マザーさん一家は、フロリダ州ケープカナベラル空軍基地での打ち上げに招待された。
パーセベランスは重さ約1トンで、来年2月の火星着陸を予定する。火星にかつて生命が存在した痕跡を探るとともに、火星地表の岩や大気中のちりを採取。火星から地球に帰還する将来の探査機が持ち帰るまで保管する役目も担う。