アメリカのトランプ政権の高官は、新型コロナウイルスの感染拡大の要因として中国政府による隠蔽を指摘し「世界的な対応が2か月遅れた」などと述べて、中国政府を批判しました。
ホワイトハウスで国家安全保障問題を担当するオブライエン大統領補佐官は、11日、首都ワシントンで講演しました。
この中で新型コロナウイルスについて中国で医師の告発が封じ込まれたことなどを挙げて「発生が隠蔽された」と述べ、感染拡大の要因として中国政府による隠蔽を指摘しました。
さらに「世界が対応するのにおそらく2か月かかった。本来であれば、中国で起きた事態や世界各地で現在起きている事態をより抑え込むことができた」と述べ、中国政府を批判しました。
一方、オブライエン大統領補佐官は、「われわれは、中国との間の旅客便の運航を停止した。トランプ大統領は、世界の主要経済国の中で、中国からの入国者を止める決断を最初に下した指導者だ」などと述べ、トランプ政権の対応を自賛しました。
コロナウイルスへのトランプ政権の対応をめぐっては野党・民主党から大統領の危機管理意識が低いなどと批判する声が強まっていて、オブライエン補佐官は、批判をかわすねらいがあったものとみられます。