新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、政府は、軽症の人に宿泊施設に移ってもらうなど重症患者の治療を優先する体制への移行を進める方針です。
一方、「緊急事態宣言」について、感染状況は緊迫しているとして経済や社会に及ぼす影響も考慮して判断することにしています。
東京都内で5日新たに143人の感染者が確認され、2日連続で1日に100人を超えました。
政府は、感染者が急増し医療体制がひっ迫している地域では重症患者の治療を優先する体制への移行を進める方針で、東京都では7日から軽症の人に病院から自宅やホテルなどの宿泊施設に移って療養してもらうことにしています。
一方、特別措置法に基づく「緊急事態宣言」について、担当の西村経済再生担当大臣は5日、「非常に緊迫している状況だ。必要な時は、ちゅうちょなく判断していきたい」と述べました。
政府は、都市部を中心に感染者が急増し感染状況は緊迫しているとして、経済や社会に及ぼす影響なども考慮して判断することにしています。
また感染拡大防止策の1つとして、政府は品薄状態が続くマスクの増産強化への支援に加え、全国すべての世帯に布マスクを配布する方針を決めています。
アメリカのCDC=疾病対策センターが従来の見解を修正しマスクの着用を勧める指針を発表したことなども踏まえ、せきやくしゃみをした際の飛まつの拡散防止には布マスクも有効だとして配布を急ぐことにしています。
一方、感染拡大を受けた緊急経済対策について政府は、所得が減少した世帯への現金30万円の給付や児童手当の上乗せなどを盛り込む方針で、自民・公明両党との最終調整を経て、7日決定する見通しです。