米労働省が9日発表した先週の新規失業保険申請件数は661万件と、3週連続で桁外れの高水準となった。3週間の合計は約1680万件で、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動停止の影響が、あらためて浮き彫りになった。
キーポイント | |
・新規失業保険申請件数(4月4日終了週)は661万件 ・ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値(550万件)を上回る ・前週は687万件(速報値665万件)に上方修正 |
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- 米国各地で経済活動が停止し、過去に例を見ない速さで解雇が広がっている。外出制限措置を講じた州が増えたことから、失業保険申請件数は今後数週間にわたり高い水準が続く可能性が高い。解雇の急増により、失業保険申請のウェブサイトや電話は極めてつながりにくい状態が続いている
- 3週間の合計からは失業率が15%に接近することが示唆され、前回のリセッション(景気後退)時のピークである10%を大きく上回ることになる
- 失業保険の継続受給者数は3月28日までの1週間に440万人急増し746万人。失業保険受給者比率は5.1%と、前週の2.1%から大きく上昇し1982年以来の高水準
州別データ
- カリフォルニア州が最多で92万5000件(季節調整前)
- 2番目に多いのはジョージア州で約38万8000件
- 続いてミシガン州(約38万5000件)、ニューヨーク州(34万5000件)、テキサス州(31万4000件)
- フロリダ州は17万件。フロリダとテキサスでは申請に関する問題が数多く報告された
週間失業保険申請の詳細は表をご覧ください
原題:Third Week of Big U.S. Jobless Claims Sees 6.61 Million Filings(抜粋)