[ワシントン 14日 ロイター] – 米国立衛生研究所(NIH)傘下の米国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長は14日、新型コロナウイルス感染拡大でほぼ休止状態となっている米経済活動を5月1日に再開する目標は「やや楽観的すぎる」との認識を示した。 

米政権の新型コロナ対策チームの一翼を担うファウチ所長はAP通信とのインタビューで、経済活動の再開に当たり「有効かつ信頼できる体制を整える必要があるが、その状況にはまだ至っていない」とし、5月1日に再開を目指す目標は「やや楽観的すぎる」可能性があると語った。さらに経済活動の再開は全米で一斉に行うのではなく、地域ごとに段階的に実施する必要があると強調した。 

トランプ大統領はこれまでに、米経済活動の再開時期は自身が決定すると表明し、一部地域では5月1日をめどに再開したい考えを示唆している。 

ファウチ所長はまた、新型コロナ感染拡大防止に向けたソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)などの一連の措置緩和前に、検査や追跡体制を十分に整える必要があると述べた。