- 中国は「うそをついている」、トランプ氏選対本部が非難
- 新型コロナ対策、2020年大統領選の主要な争点となる見通し
新型コロナウイルスが引き起こした危機への対処を巡りトランプ大統領に対する批判が高まる中で、米共和党は中国をパンデミック(世界的大流行)の元凶に仕立て上げようとする姿勢を強めている。
トランプ氏の選挙対策本部は14日、新型コロナの流行について中国は「うそをついている」と非難し、中国は責任を取らなければならないと主張する電子メールを送信した。これはトランプ氏本人がこれまでに使ったものよりも厳しい言い回しだ。
共和党のジョシュ・ホーリー上院議員(ミズーリ州)は、中国が新型コロナに関連する情報を隠していたことが判明した場合、この問題に関する米国法廷での民事訴訟の賠償責任を中国政府に負わせる法案を提出した。全国共和党下院委員会(NRCC)は、2018年に共和党の現職議員を倒して当選した民主党の新人議員を「中国の資産」と呼ぶ声明を発表した。
トランプ氏は14日、世界保健機関(WHO)が中国の主張をうのみにしていたと非難、資金拠出を一時停止すると発表した。中国外務省の趙立堅報道官は15日に北京で開いた記者会見で、トランプ氏の決定について中国は「深く懸念」しており、米国は責任を果たすべきだと要求した。
AP通信は、中国当局は新型コロナが大流行する公算が大きいと結論付けてから市民に警告を発するまで6日間の空白期間があったと報道。中国政府は再三にわたり、感染拡大についてWHOには報告したとして当初の情報隠ぺいを否定している。
米国では感染者が約60万人、死者が2万5000万人余りに上り、新型コロナ対処が2020年大統領選の主要な争点になりそうな見通しだ。
原題:Trump’s GOP Blames China for Coronavirus With Eye on 2020 (1)(抜粋)