- 新型コロナ症例の「下向き軌道」要件に、段階的に経済再開へ
- 症例数が2週間「下向き軌道」なら3段階の正常化プロセス開始
トランプ米政権は16日、新型コロナウイルス感染拡大抑制のための外出規制の緩和に関して連邦政府ガイドラインを各州に示し、規制の緩和は感染や疾病の症例数が「下向きの軌道」を記録してからとするよう勧告した。一部の州と雇用主は社会的距離を置く慣行の大部分を4週間以内に中止できる可能性がある。
ガイドラインは、新型コロナやインフルエンザのような疾病の症例数が2週間にわたり「下向きの軌道」を記録した上で、仕事や社会生活をほぼ正常化する3段階のプロセスを開始することを推奨。さらに2週間の症例減少が確認された上で次の段階に進むが、症例数が「リバウンド」した場合は一部ないし全面的な制限を再び課す可能性があるとした。
症例数が2週間減少したことを既に示すことができる州はすぐに第1段階に進み得る可能性もある。こうした州や、再開を急ぐ州の数は現時点で不明。さらに2週間減少が続けば、最終段階に入ることができる。
トランプ大統領は16日の各州知事との電話会議で、連邦政府による社会的距離指針が期限切れとなる5月1日より前に一部の州は事業や学校を再開できるとの認識も示した。
ブルームバーグニュースが入手したガイドラインによると、社会的距離を置く措置は最終的に雇用主が「制限なく自由に人員配置」を再開できるまで、各段階で緩和される。学校や保育所は第2段階より前に再開すべきではないとする一方、飲食店や映画館、スポーツ施設は「厳格な身体的距離」を置く手法をとれば第1段階で再開可能になる。バーは第2段階まで再開すべきでないとした。
ガイドラインは雇用主による社会的距離を保つ慣行の導入と実践、職場での検温、ウイルス検査と衛生面の向上、消毒の使用を勧めた。また、雇用主が「症状のある」労働者に対し、医師から職場復帰許可を得るよう求めることも勧告した。
原題:Trump’s Guidelines May Have Some States Reopening in a Month (抜粋)