- 「一国に問題があれば、ドミノ連鎖の引き金になる」とコンテ首相
- 「今必要なのはEUの最大火力であり、具体的には共同債発行だ」
イタリアのコンテ首相は、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けるユーロ圏諸国の支援に向け、「コロナ債」と呼ばれる共同債の発行が必要だとあらためて主張した。欧州連合(EU)が23日に開く首脳会議では、この問題を巡り各国の意見が衝突することになりそうだ。
コンテ首相は19日の南ドイツ新聞とのインタビューで、EU首脳らがイタリアとスペインからの圧力に応じて行動しなければ、市場の動揺が波及する危険があると警告。新型コロナの経済的影響に対処する救済手段としてドイツが好む欧州安定化メカニズム(ESM)については、「イタリア国内で評判が悪い」と指摘した。
コンテ氏は「一国に問題があれば、ドミノ連鎖の引き金になる。そのような事態はどうしても避けなければならない。今必要なのはEUの最大火力であり、具体的には共同債発行という手段による対応だ」と訴えた。
原題:Italy’s Conte Calls for Joint Debt in Preview of EU Summit Clash(抜粋)