新型コロナウイルスに感染した疑いのある患者が来院した診療所や病院のほぼ半数が、保健所に患者を紹介したが断られた経験があるとの調査結果を、大阪府保険医協会がまとめた。協会は「保健所がこれまでの行政改革で職員を減らされ、人手不足になっているためだ。危機的な状況にある」と指摘している。

 調査は大阪府内の診療所、病院を対象に実施。13日までに1006カ所から回答があった。

 感染疑いの患者が来院したことがあったのは491カ所。保健所の「帰国者・接触者相談センター」に紹介した際の経験を複数回答で尋ねた結果、うち48・7%が「断られた」と答えた。「電話がつながらなかった」も26・9%あった。

 感染防護のためのマスクや消毒液は、全体の69・6%が「不足で支障がある」と回答。マスクを消毒して再利用したり、高額で購入したりしている事例もあった。