【ワシントン時事】トランプ米政権は17日、新型コロナウイルス危機で深刻な打撃を受けている農家に対し、総額190億ドル(約2兆円)の緊急支援を行うと表明した。11月の大統領選をにらみ、支持基盤の農家にアピールする狙いもある。
支援策は3月に成立した2兆ドル規模に上る経済対策の一部。生産者が出荷できなくなったことで被った損失の補填(ほてん)などに160億ドル、低所得者に食料援助を行う非営利団体に提供する生鮮品の買い上げに30億ドルを充てる。
新型コロナの感染拡大で飲食店の営業停止や物流の混乱が広がり、農産物の需要は急激に落ち込んでいる。トランプ大統領はホワイトハウスでの記者会見で「農家の人々は決して不平を漏らさない素晴らしい人々だ」としつつ、支援の必要性を強調した。