[ワシントン 21日 ロイター] – 全米自動車労組(UAW)は21日、野党・民主党の大統領候補指名を目指すバイデン前副大統領への支持を正式表明した。 

ミシガン州やオハイオ州など与野党の接戦が予想される地域にある自動車メーカーの労働者を巡り、トランプ大統領とバイデン氏がいずれも熱心に取り込み活動を展開。バイデン氏は、副大統領時代にUAWが提唱してきた政策を後押しした実績をアピールしていた。 

バイデン氏は民主党候補指名レースで先頭を走っているものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で活動が制約され、そうした優位を拡大するきっかけがなかなか見つからなかっただけに、UAWの支持表明は待望の追い風になりそうだ。 

UAWのギャンブル委員長は「この危険で困難な局面において、米国が必要とするのは、明確かつ安定的な指導力を発揮し、党派性をあからさまにせず、働く国民の権利と安全をうまく釣り合わせられるような大統領だ」と述べた。 

UAWは20日にはバイデン氏が打ち出した経済活動再開計画を支援する考えも明らかにしており、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)各社の国内自動車工場の再始動時期を協議中だ。